| 公衆衛生 | ||
| 各種報道によると、米研究所などの調査では、銅への付着で4時間程度、段ボールで24時間、ステンレスやプラスチックへの付着で72時間の間コロナウイルスは生存しているとされる。空気中に留まるエアロゾルについては、約3時間程度は空気中で確認されたようである。ハザードマップとしては、感染等対応後の医療従事者の、更衣等の職員エリアおよび患者用移動式トイレから、多くウイルスが検出されたらしい。（Gregory
Barber（執筆）,Madoka Sugiyama（訳）「NATURE」WIREDウェブ. 2020.4.2、CNN2020.3.19） 時事通信2020.4.19によると中国の臨時病院を調査した軍事医科学院が、米疾病対策センターの専門誌電子版に掲載した研究では、集中治療室に出入りする医師や看護師の靴底にウイルスが付着し、薬剤部などに拡散、患者の咳などで4m程度は飛散することが示唆されたらしい。ICUのパソコンのマウス、ごみ箱、ベッドの手すり、ドアノブ、エアコンの空気吹き出し口、床、患者周囲の空気サンプルなどからウイルスの存在を検出したとしている。 BBC2020.3.18のリチャード・グレイ氏の記事によると1度のせきでは3000個の飛沫が飛び、COVID-19はふん便にも長く留まると言う。他のコロナウイルスは、金属やガラス、プラスチック上で最長9日間、低温状態で28日間生存するという研究があるらしい。62-71%のアルコール、過酸化水素0.5%が含まれる漂白剤、0.1%の次亜塩素酸ナトリウムが含まれる家庭用漂白剤などでの表面消毒でコロナウイルスは1分以内に不活化するとしている。高温多湿で早く消滅するものもあるが、SARS系コロナウイルスは56度以上の環境で、15分に1万個のウイルスが死滅する程度と言及している。（BBC NEWS JAPAN2020.3.18、 Healthcare Infection Society Online『JOURNAL of Hospital Infection 104』2020.2.6）
エンベロープウイルスは、アルコール消毒などの通常の衛生管理で膜が破壊され、不活化をすることが可能とされる。その点においてコロナウイルスはインフルエンザ等への対応と近く、その潜在性に警戒するとともに、スイッチやドアノブ等の複数人が使用する箇所の衛生管理に通常以上に注意する必要がある。フマキラーなどの45-50%程度のキッチン用アルコール消毒で、ネコ腸コロナウイルスの不活化の有効性は確認されているということであるので、一般的に販売されている消毒用品は活用するほうが良いと思われる。（フマキラー社見解など） 厚生労働省では、換気等が適切に行われている環境であるならば、空気感染でのリスクの可能性は低いとしており、飛沫感染と接触感染に、特に重点的な対策が必要であるとしている。2020年4月の報道等によるとウォッカなどの70-83%程のアルコール度数の高い飲料用の酒も特例として消毒液として認めるとされた。それ以上にアルコール濃度が高すぎる場合は、薄めないと効用が期待できないとする。通常の消毒液の不足を補うためのものであり、含有物などの点から、一般の家庭での手洗い等には反応不明な点もあり、推奨しないとしている。ただし、酒にも一定の消毒効果があるということにはなった。（読売新聞2020.4.16など報道 ） そのことから、神明朱美博士のエタノール濃度による効果を研究した論文の示唆を参考として、至適濃度（最適な濃度）を図示した。主に10秒の作用時間を元にした至適濃度だが、1分や10分、15分などの作用時間によって効用が異なり、作用時間が長いほど、比較的に効果が確認されたようである。（神明朱美「殺菌・抗ウイルス効果に及ぼすエタノール濃度の影響」東京医療保健大学.2019、長谷川登志夫『香りがナビゲートする有機化学』コロナ社.2016ほか)
飛沫感染については、マスク使用と近接的な会話数を抑制すること、テレワークなどの在宅勤務などが推奨されている。マスクは、感染を防ぐよりも、拡散を防ぐことが注目されており、布のマスクでも付けないよりは良いとされている。接触感染については、適切な手洗い等や衣服およびマスクなどへの付着にも気をつけるとともに、眼や鼻、口などのウイルスの侵入経路となる恐れのある箇所に、必要以上に触れないようにすることなどが提唱されている。噴霧されたエアロゾルの場合、マスク一枚では呼吸や活動による隙間の存在のため完全に防ぎきれないこともあると思われる。装着方法や内容品による違いもあるが、これは手袋の例でも、薄く耐性上で浸透性のある物は1枚を付けていても、内部の手に影響が出る場合があることに近い。 マスクとゴーグルは、装着位置の修正や汗や体温等による曇り、視界不良、鼻腔や口腔内などの状態の改善のために、触る場合もあるので、活動量に対応する装身具の状態を保たなければならない。ゴーグルの使用の場合は、温度差により結露が生じ視界不良となる場合があり、呼気や体温および外気との間での温度調整や物理的・化学的構造が必要である。アルコール消毒などで手指のみならず、マスク、フェイスガード等の装備品についても、消毒等の洗浄をすぐに行うことのできる環境があると良い。 携帯型の消毒アルコールスプレーやディスペンサーも、燃焼に注意しつつも、各々が所持することが可能な市場が必要である。また危険性もあるかもしれないが、ウォーターサーバーのような物で、消毒液を各々が所持するディスペンサーやスプレーボトルに供給することができるならば、容器不足による流通の停滞が緩和されるかもしれない。漂白剤で次亜塩素酸ナトリウム水を作る方法も紹介されているため、それらと容器を用いれば、消毒液の供給量は、環境需要に応えることも可能である。70℃以上の熱で一定時間の加熱処理が行われると、コロナウィルスの除染が可能であるらしいので、温熱空間を通した空気洗浄などもあり得る。共用品などは温熱消毒を行うことも多いので、紫外線照射技術等も活用されるようになり、簡素なシステムとプロセスがあると良い。消毒液のミスト散布は、火災や健康上の危険性もあるが、安全な範囲で行うことができる状況を整えることができるならば、その効用をは心持であるかもしれない。東京都では衣服に付着した恐れがある時は、80℃10分間の熱湯消毒も有効としている。 検査体制については、無症状者や潜在期間での感染も警戒されることから、予防対応が可能な検査体制が必要であり、初期診療の遠隔化などの医療体制の改革が実施された。尾身茂医師によると「感染初期の無症状および自覚症状1～2日が最もウイルスの活動力が強い。」という指摘もある。熱センサーにより遠隔的に体温を調べ高熱の人物を検出することやゲートでの検疫対応、自動消毒液噴霧器の設置による接触への予防医学的方法が、原始的段階での利用に期待される。マスクについては、フェイスマスクも使用するなど重層的な対応例も報告されており、感染力の強いウイルスへの対応を考えるならば、特に医療関係者や検疫担当者などは、ゴーグルや防塵（防毒）マスク等の活用など、通常よりも衛生防備のレベルを上げ、メンテナンスの環境を整えることも、作業に支障の無い範囲で望まれる。また医薬品の開発に時間を要する状況であるが、早期にウイルス等への感染の有無を検出する医療用品の開発が先行して進められており、患者への対応環境と合わせ、当該備品が十分に供給されることが期待される。 日本経済新聞の報道などによるとテルモ、ウシオ電機、旭化成、ナイトライド・セミコンダクター、東芝ライテック、スタンレー電気、パナソニック、ダイソン、日本グリーンパックス、日機装、日立などがUV-C紫外線照射でのUVGI紫外線殺菌照射による室内や水、空気等の除菌用品を開発・販売しているとする。また日刊工業新聞（ニュースイッチ・ウェブサイト参照）によるとカンタム・ウシカタ社がデンマーク・UVDロボッツ製の自律移動式の自動殺菌ロボット「UVDロボット」の販売代理を開始したらしい。その他でも、空気清浄機やライト、ロボティクスのメーカーや研究機関などが開発しているものと思われる。オゾンについても、効果が期待できるようである。（日本経済新聞2020.3.19、日本医療・環境オゾン学会、オゾンマートなど） 口腔ケアについては、うがいでの予防のほか、AFP2016.12などの報道によるとリステリンが淋菌等の細菌への有効性は確認されていることから、通常の歯磨きに加え、デンタルリンスも併用するのが良いのではないかと思う。虫歯菌やその他の感染症などのように、根本的な原因に対処し、予防・治療を行うことが大事であるが、感染力の強いウイルスへの薬理学・生化学的対処法が確立されていない場合は、物理的な方法や自己免疫力を良好な状態にしなければならず、そのための環境整備や栄養学的支援も重要となる。 |
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24時間保育および病児保育については、医師が診療所と並行して運営を試みたが、保育士等の人員の確保の困難性などで、赤字経営となる場合の報告例もある。その運営におけるネガティブリスクを考慮した、経営および労務上の緊張関係への対応、衛生上の処置や、人為的あるいは過失による事故発生の予防など、通常の活動よりは課題も多いと思われ、需給上の必要性など地域的な判断を要する。基本的な自治活動能力を補助するための、個別と統合的な空間や人の活用およびサービスの体制については、仕事と福利厚生における問題点として留意される。他の通常保育を補助するシステムとして用意されていると利便が良いと考える。 特に注意する必要があるのは、生命身体の危険が生じる状況であると考えられるので、公衆衛生に関することは保育および介護等においても重要な柱である。また対象とする業務内容が、仮に保育ならば、人材の方向性として、必ずしもその目的とした内容だけに限定しなくとも、良い場合もあるように感じる。本来業務や主要業務、従たる業務などとされ、労働契約法上の要請は考慮される。それは市場や政治的・環境的な状況の変化に対応する安全保障、人材の潜在的成長ということで、複合領域で関わる場合もあり得るので、専門家の有用性は分かり易いのだが、業務上における教養的な多面性からの学際的な発展も、問題解決に役立つ。少数の子供への専任保育の場合は、費用対効果での困難が生じるので、兼任業務保育などで運営機能の実現が可能ではないかと思う。
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政府は防衛予算の一部も疫病対策に活用し、人類の脅威に対して自衛可能な環境を整えるのが良い。またウイルス対策専用の施設の新規建設に時間を要する状況の場合は、既存の売却物件のビルや宅地などの市場から、早急に準備するとともに、各拠点での迅速な検査とオンライン診療体制や医療等作業の人材の配置などを行い、重症者が大病院を利用できる体制を整え、軽症者や無症状者、予防検査などの対応での多重的な院内感染や市中感染の拡大を抑止する方法もあると思われる。国際的に使用が禁止されているが、生物化学兵器戦を考え、ある程度の高水準の防備のもとで検査等も行えるように準備しなければならない。日本の医療機関での予防的な装備が軽装であることが想定されるため、イスラエルなどの検査方法の例にあるように、空気感染も生じることを念頭とした検査等の予防医学的な備品を用意する必要があると考える。自衛隊などからは災害派遣分野において、幕僚監部監修で感染症対策法などが公表されている。
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対策予算については、基本的な対応は地方自治体において行われるわけであるが、その骨格を支える栄養素としての資金において、国が拠出する必要が出てくることは、既に実際的に認識されている。歳入面においては中央銀行の国債購入などによる資金流入の緩和などがあるが、実体経済の機能および諸外国との国際金融の為替変動、ならびに物価変動などで健全な運営と反映がなされなければならない。復興税制の期間的な延伸、消費税のキャッシュレス還元の停止を行い、税の対象は全10%にする方が、煩雑な会計処理での無形の損失より、事務作業の効率が進展する。もしくは農産食料品は消費期限により廃棄コストが生じやすく、需給の安定生産に問題があり、原材料使用もされることから、段階的に0%の方向となることが、個人的には良い。
経済学者などは一部分的な現象を示す仮想の数式を駆使するが、実体活動での影響は未知数が多い。そのため税額などを設定する場合に、ある程度の許容範囲を包括して考えた上で、10%や0%などの分かり易く、使い易い制度を用意する方が、消費者や事業者心理では好都合ではないかと思う。
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| また医療費等の抑制や利益率のために、人件費や必要な施設・備品以外の点で、コストや作業を改善させる必要があり、健康に関わる安全保障システムは、エネルギー分野の改革と並行して、積極的に取り組むことが望まれる。千葉商科大学が、1年間の消費電力量を、自前の自然エネルギーで発電量100%の達成を可能とする設備を用意したとされるが、良い努力の事例であると思われる。 このことから考えると、水とガスや石油などは有限であるが、自然エネルギーは再生産性があるので、医療機関の光熱費の消費電力量に相当する自然エネルギーの設備を用意する、あるいは相当分の自然エネルギーを行政が民間より購入するなどして、医療機関の電気代を補助するようにしてはどうだろうか。これは福祉施設にも適用可能であるならば、なおさら良いが、余剰資金を常勤・非常勤の医療・福祉人材の待遇改善、備品投資に活用できる。以前に報道されていた事例では、ある病院の子育て世代等の女性看護師が自主的に自分達のボーナスを減額して、人員を増やし、休みを取ることを可能な体制にしたということもあった。自然エネルギーは安定供給に難があるので、既存のインフラの保障は維持しなければならないが、自然エネルギー設備の普及・発展につなげることができると思われる。
最近の報道（各種報道機関、長崎県のTV局等のメディア、酒蔵プレス2021.2.10）では、食品からの有効成分の検出が進んでいる。5-ALAの新型コロナ抑制の有効性が、長崎大学の北潔教授のチームの研究成果として発表されたらしい。（20212.8）また奈良県立医科大学の矢野教授等のチームによる2020.11.27の発表では、お茶のカテキンが不活化に有効としている。ただし茶葉次第で有効性が異なるらしい。また琉球大学の照屋教授や北里大学の花木氏等によると沖縄のカラキ茶等に含まれるカテキン三量体が有効と報告されているが、含まれるカテキン三量体を濃縮する必要があると指摘している。（沖縄タイムス2020.12.8、琉球新報告2020.12.11など）食品由来等の有効成分の効果的な対策が望まれる。 |
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（2021.2.13更新、参考引用は主にメディアやインターネット掲載等の報道記事による） |
